トラ90000とは ![]()
トラ90000形トラ91130号車
トラ90000形「清流ながら」
国鉄時代、四国の「清流しまんと」号に続いて運転されたトロッコ列車。最初は、国鉄越美南線の美濃太田〜美濃白鳥間で運転されたが、同線が第三セクターながら鉄道 になったため 、飯田線に活動の舞台を移す事となった。牽引機が1985年DD16、1986年がDE10だった。(この写真の撮影・解説:片田 健さん)
トラ90000形貨車は、日本全国の山林から麓の製紙工場へ紙の原料のチップを輸送するために無がい車(屋根のない貨車の区分)トラ35000形、トラ25000形の改造によって生まれた形式です。全製作両数は2,239両にのぼりました。蒸気機関車時代末期の写真で、全国の山からチップを運ぶトラ90000形の姿にお目にかかることができます。ここ室蘭本線においては山からではなく、輸入チップ材を陸揚げ港から製紙工場に輸送するため、長い編成で運用されていました。 ここ数年の貨物輸送の合理化による車扱い貨車の大幅削減、輸入チップの比率の高まりなどの要因により数を減らし、現存車は200両ほどになってしまいました。現在(※1997年)は、本来の積み荷であるチップを運ぶために走っている車両のすべてが、北海道室蘭本線、陣屋町(じんやまち)ー萩野(はぎの)間で運用されています。 幸運なことに本州でトロッコ列車などとしてイベント用に改造の上、旅客を乗せて走っている仲間もいますが、その数は著しく減少しています。 車体は1950年代末の製造、チップ用に改造されたのが1970年頃ということもあり経年により老朽化が進んでいましたが、1998年5月、後継車としてワム80000形480000番代が登場し、この貨車の増備に伴い数を減らしています。トラ90000形終焉のときも見えてきた感があります。 2002年春をもって、室蘭本線のトラ90000形は引退しました。
トラ90000形式 主要諸元 ここでは、トラ90000形の偉大さ(?)を見るため、コンテナ車 コキ104形コンテナ車と比較してみましょう。 |

| トラ90000形 | コキ104形 | |
| 自 重 | 9. 8 t/9. 2 t | 18. 9 t |
| 荷 重 | 17 t/ 15 t | 40. 5 t |
| 全 長 | 8, 100mm | 20, 550mm |
| 全 幅 | 2, 746mm | 2, 645mm |
| 全 高 | 3, 514mm | 1, 889mm |
| 軸 距 | 4, 300mm | 14, 200mm |
| 懸架装置 | 2段リンク式 | FT1形台車 |
| 最高運転速度 | 75km/ h | 110km/ h |
| 専用種別 | チップ | コンテナ |
| 現在の両数 | 約200両 | 約3, 000両 |
![]() (バナー制作著作:柏熊秀雄さん) なにか惹かれるものがあります。いまどき2軸貨車だし。
実車がガタゴト走っているところをみると、整然としたコンテナ列車と違った趣があります。昔の貨物はみんなそうでした。「汽車」を感じさせてくれます。
昭和55年9月15日13時、当時苫小牧(とまこまい)市に住む高校2年生の私が沿線で撮った写真です。このときのお目当ては10月ダイヤ改正を前に電化された室蘭本線を走る781系電車の試運転列車(L特急「ライラック」用)でした。当時、「電車」が走る ことにわくわくしながら沿線で待ったものです。 この区間は在来線では日本一の直線区間で、アングルは限られており、カメラもオリンパスPenというハーフサイズのものでした。シャッタースピードが限られていたのでお目当ての列車は写し止められず、みごとにブレブレ。貨物は機関車が薄汚ないし編成美が感じられないので好きではありませんでした。それでもゆっくり走ってきたこの列車は機関車がきれいだったので練習のつもりで撮ったものです。現像してみるとこの写真だけがまともでDD51 1064の車番もはっきり写って嬉しい出来でした(お目当ての781系電車はシャッター速度が遅かったのか、ブレていました)。 機関車の後ろに車掌車(これも懐かしい)、そのうしろにトラ90000形が5両ほど連結されています。ほんとうに当たり前のようにどこにでもいた貨車だったのです。この当たり前だった頃の刷り込みが、室蘭での私のこころを捉えたのでしょう。1996年春から1999年春までのまる3年間、室蘭市に住む機会を得た私は、地の利を生かしてトラをできるだけ追ってみました。このページはその記録です。 |