読んだ本などを不定期に紹介します

 

2007年08月09日 00:48
石ころのうた
1979
角川書店
三浦 綾子

三浦綾子さんの自伝。女学校に入った頃から小学校教諭になり、終戦時の墨塗り教科書を経験して虚無におちいるまでのことが描かれている。どこまでも自分を客観視している文章が冷徹。だれしも触れたくない過去はあると思うが、その暗部をさらけ出す勇気に感服した。普通のひとは自分のことをここまでは書けない。三浦さんの作品の深みがこの体験から来ていることに気付く。たくさんの重要な出会いがあるのは、彼女の人徳だろうか。

 

2007年01月24日 00:09
ナイト・オブ・ザ・スカイ
2006
ジェラール・ピレス
ブノワ・マジメル, ブノワ・マジメル, ジェラルディン・ペラス, クロヴィス・コルニアック, アリス・タグリオーニ

CGを極力廃し、カット割りの少ないた撮影のおかげで
臨場感のある戦闘機の飛行シーンが楽しめる。
ストーリーとしてはこんなものか!というところ。
銃の発射音が本物っぽいところと人があっさり殺される
ところが日米の映画と違う。非常にドライ。
しっくりしない終わり方はフランス映画にありがち。
飛行機好きにとっては楽しい映像満載です。

 


2006年12月05日 01:22
戦話・大空のサムライ―可能性に挑戦し征服する極意
2003
光人社
坂井 三郎

戦後、早い時期にその空戦記で有名になった著者の昭和56年頃の著作。大戦時のエピソードの生き生きとした描写は他の著作に譲るが、ときを経て冷静な目で書かれた考えは本書は現代に通じる生き方、ものの考え方の指南書たり得る。人生是勝負という作者の言葉は日々の励みになる。飛行機や戦争のことを知らない方、他の著作を読んでいない方にもお勧めできる。

 

2006年07月14日 23:30
たそがれゆく日米同盟―ニッポンFSXを撃て
2006
新潮社
手嶋 龍一

ウルトラ・ダラーの書評を読んで著者に注目していた。期待に違わぬ濃い内容で、沢山のニュースソースから得た情報で構成され適当な記述は感じられない。1980年代末の当時の次期支援戦闘機(現在の三菱F-2)誕生前の日米の政治状況、特に米国上院の内幕は、実際に現場で見聞きした者でなければ描けないと思われる。ビル・ブラッドレー、松永信雄といった登場人物に強く惹かれた。軍事的には同盟関係を堅持している2国が経済、政治的にどのようなバランスのなかで付き合っているのかよくわかり、一線の方々の労苦が忍ばれる。
初版年から日が経っていることでかえって客観的に読み進めることができる。

 

2006年02月25日 20:59
カルロス・ゴーン経営を語る
2005
日本経済新聞社
Philippe Ri`es, Carlos Ghosn, カルロス ゴーン, 高野 優, フィリップ リエス

フランス人ではないけれど、フランス語圏からエリート校へ進んだ道のり、ミシュランに見いだされ修行を積んだ若年期、ルノーのシュバイツアーに抜擢されルノーを立て直す過程、そしてご存じ日産自動車への派遣から最初の三年間を語った本。
非常に硬直した組織だったルノーを再生したくだりが、示唆に富んでいます。生い立ち、家族についての考えも彼の人となりを感じさせる。巡り合わせで過去の経験を生かすべきときが突然やってくること。組織のなかで改善を実現するために他人に対してどう働きかけたらよいのか、参考になります。


 



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